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パルナ書房

京の表は壬生、裏に回れば島原の町の本屋~2013年4月でパルナ書房は閉店いたしました。

この人と結婚していいの? 新潮営業部I氏のこと

通常、いわゆる大手出版社の営業マンが小さな町の本屋のパルナに訪れることはありません。
唯一来店されたのが新潮社のI氏です。

あれはちょうど去年の夏前のこと。
新潮文庫不信のとき」がテレビ化されてパルナは100冊も店頭に陳列しておりました。
ほんまに売れるやろか、でも米倉涼子主演のシリーズやし・・・

ふらりとやって来たI氏は平積みされた「不信のとき」には目もくれず
その目はどこかに泳いでいます。

どうやら自分が編集部にいたときの作家の本を探しているようです。

たまりかねて、
 「不信のとき」のテレビ化のポスターやPOPないんですか
と聞くと。
 「あ、そういえば作ってなかったですね」
全くやる気のないというか売る気のない返事。

案の定「不信のとき」は不振を極め、パルナにトラウマだけを残してくれました。

I氏が担当されてた吉村昭氏が亡くなった時など追悼フェアに大変な力の入れようで、
エライ違いです。

そんなI氏が3月で営業部から移動となると連絡がありました。
晴れて営業から解放されるわけです。
さぞかし清々したことでしょう。

さらに追伸で

石井希尚
『この人と結婚していいの?』
これは私が文庫編集部在籍中に編集を担当した本なのですが、
この本が出た直後に私自身が実際に結婚してしまったという
“個人的にメモリアルな一冊”なのです。
本書は元々売行き良好ですでに10万部を突破していますが、
爆発力もあるのではないかとひそかに思っています。
渾身の手書きPOPも作りました(添付ファイルをご覧ください)
と本当にI氏が自ら作成した手描きPOPを郵送で送ってきました。
ああ、この努力せめてテレビ化のときにしてくれたらな〜などと思っていたところ
追伸の追伸で
「『華麗なる一族』とかはもういいから、なんかやろうよ!」
というパルナ店長のひとことでひらめいたのがこの
「この人と結婚していいの?」
なのでした。
というではありませんか!
頑張らないわけにはいきません。
この人と結婚していいのPOP.JPG
早速10冊発注しました。
届いた手描きPOPは文庫用としては大きく、
POPで肝心の本が隠れちゃいます。
それで文庫棚と女性ファッション誌の二面展開としました。
女性ファッション誌の方はパルナスタッフ(妙齢の女性)がPOPを書いてくれました。
さてどちらに軍配が上がることでしょうか。
新潮I氏のPOPです。

肝心の本のことを紹介するのを忘れておりました。

「この人と結婚していいの?」石井希尚 新潮文庫

40代前半の若いイメージの作者です。
しかし、内容は非常にまじめかつオーソドックスです。
特別目新しいことが書いているわけではありません。
男女の行動パターンや考え方の違いからくるすれ違いを
自身の結婚生活のトラブルや具体的な事例をあげてわかりやすく書いてあります。
その伝え方がとてもソフトですんなり入ってくるんですね。
通常この手の本だと、
 当たり前やんけ!、そんなんないない!
などとケチをつけてしまう私ですが、ほんまにその通りやなと素直になれちゃうのです。

それは書き手がとっても誠実で正直な人だからだと思うのです。
いわゆる最近流行の
 5秒でなんちゃら、三週間で・・・
というような自己啓発ものとは一線を画したまじめな本です。

本当は男性にこそ読んで欲しいのですが
パルナでは女性ばかりが購入されています。
表紙は地味ですがコンスタントに売れてます。
結婚前の女性に限らず、
最近彼と上手くいかないな〜
なんて感じている女性にお勧めしたいです。
男の身勝手な行動パターンが実にうまく表現しています。
もちろん女性の行動思考パターンもしかり。
そして結婚後の夫妻にも・・・
つまり万人にお勧めできる良書です。
パルナの定番としていきたいと思います。

新潮のIさん、こんなまとめ方でよかったでしょうかね?
でもほんとにこの本の編集後に結婚したの?
詳しく告白しなさいよ。
ほんで結婚後も上手くいってるのかな・・・?

この人と結婚していいの?

著者名:石井希尚(著)
出版社:新潮社
出版年:2002.11
ISBN :9784101294315